行政書士の勉強の順番に悩む受験生「行政書士試験の勉強は民法からすればいいのかな?どこから勉強するか悩むな・・・」
こんな悩みを持っている方向けの記事です。
行政書士試験は科目数が多いのが特徴です。勉強をするときにどこから勉強していいのか悩みますよね。
自分のやりたい科目から勉強をしてしまうと、合格まで遠回りをしてしまいます。本記事では以下の内容を解説します。
3か月で行政書士に合格したわたしが経験をもとに最適な勉強の順番をまとめました。
■効率のいい行政書士試験の勉強の順番
効率のいい行政書士試験の勉強の順番は以下のとおりです。
①一般知識
②憲法
③行政法
④民法
⑤基礎法学
⑥会社法・商法
①一般知識
行政書士試験でまず勉強すべき科目は「一般知識」です。一般知識はテキストの最後の方にある科目ですが、最初に勉強しましょう。
一般知識を最初に勉強する理由は行政書士試験の難易度を測るためです。一般知識は「社会」「経済」「文章理解」など、幅広い知識が必要です。
しかし、基本的に問われる問題は一般常識です。大卒であれば特に対策せずに50%以上取るのは難しくありません。
まずは一般知識の「過去問」を解きましょう。50%以上取れれば特に対策をする必要はありません。
何の対策もなしに一般知識を50%以上取れる方は行政書士試験に受かることは簡単です。自信をもって勉強しましょう。
一方、50%以下の方は一般知識の勉強から始めましょう。一般知識を覚えるのは短期間では難しいのでSPIや教養の身につく勉強をこつこつと積み上げてきましょう。
一般知識で行政書士試験の難易度を肌で感じることが最初の勉強です。
ポイント
・一般知識は最初に勉強すべし
・過去問で点が取れれば対策は不要
②憲法
一般知識の勉強をした後は憲法の勉強をしましょう。多くのテキストでは最初に並んでいます。本試験でも最初は憲法の問題から始まります。
憲法を2番目に勉強する理由として
・試験問題が簡単なためすぐに満点が狙える
・憲法はすべての法律のトップに位置づけられ、他の法律の理解の助けになる
この2点があげられます。
まず1つ目の理由としては、行政書士試験の憲法は満点が狙えるからです。
憲法自体はとても難しい学問ですが、試験で問われるのは基本事項のみです。一般知識と併せて早めに高得点を狙える力を身につけておくとかなり自信につながります。
2つ目の理由としては憲法はあらゆる法のなかでもっとも重要であるからです。「憲法」「条約」「法律」「条令」「規則」といった各種の法令がありますが、このなかでヒエラルキーのトップにいるのが憲法です。
憲法を学べば、民法や行政法がどういった目的や意味を持っているのかというイメージがつかみやすくなります。
ポイント
・憲法は得点が安定しやすいので最初に得意科目にすべし
③行政法
3番目の勉強は「行政法」です。テキストの並びでは次は民法ですが、その前に行政法を勉強します。
「ボリュームが多くて理解に時間がかかるから、最初に民法を勉強すべきじゃないの?」
と多くの人は思うかもしれません。
しかし、問題として行政書士試験の民法は難しいことが挙げられます。民法は暗記ではなく理解していないと解けない科目です。覚える量も多いのでもっとも「挫折」しやすいです。
一方、行政法は民法ほど難しくなく、一度覚えれば解ける内容です。配点も最も高くここで7~8割ほど押さえておけば合格の可能性は一気に高くなります。
「一般知識」「憲法」「行政法」で挫折せずに勉強して点数を確保できれば、残りの科目は気楽に勉強できます。この3科目は合否に大きな影響を与えます。
ポイント
・いきなり行政法を勉強すると挫折しやすい
・行政法に苦手意識がなくなれば合格は簡単
④民法
先ほども書きましたが民法は難しく、理解に時間がかかる科目です。法学部の学生が最初に壁に当たるところです。しかし、民法が苦手では法律の資格は取れません。
範囲も広く覚える量が多いです。しかし、問題の難易度や問われ方を過去問を通して把握しておくことで「どの程度暗記すればいいのか」「暗記だけでなく判例の考え方まで理解しなければならないのか」といったことが肌感覚で分かってきます。
無駄な暗記をしないためにも必要な努力量を把握しておきましょう。
ポイント
・民法は奥が深いので深入りせずに試験で点が取れるような勉強をすべし
・試験に求められる知識量は意外と多くないので、無駄な勉強は避ける
⑤基礎法学
テキストや過去問を実際に見ると分かりますが「簡単」です。覚える量も少なくしっかり得点しておきたい科目です。だた、配点が少ないのであまり時間をかけすぎないようにしましょう。
イメージとしては民法や行政法など疲れる勉強の合間の息抜きとしてうまく活用するのがいいです。
⑥会社法・商法
民法と同じくらい難しい科目です。淡々と暗記をする必要があります。また、「取得請求権付株式」「取得条項付株式」といった、初学者が理解するのが難しい箇所も多くあります。
会社法商法の特徴として
・配点が少ないのにかかわらず覚えることが多い
・少し勉強したくらいでは全く問題が解けない
いわゆるコストパフォーマンスが悪い科目です。会社法・商法を捨てて他の科目に専念して合格する人もいます。どうしても時間がない人は会社法・商法を捨てる選択肢もあります。
しかし、その分だけ合格の可能性が減るので判断が難しいです。
■行政書士試験の勉強をする前にするべきこと
行政書士の試験科目の勉強順番が決まった後はひたすら勉強に打ち込みましょう。以下では行政書士試験の勉強の前にやっておくといいことを解説します。
□試験範囲と配点、重要科目は徹底的に把握する
すべての資格試験や定期試験でも共通して重要なことは
①「試験範囲」②「配点」③「重要科目」です。この3点は勉強前に徹底的に把握しましょう。
これは合格の可能性を上げるだけでなく、必要のない努力をせず済むことにつながります。
各種テキストの最初に重要な3点が解説されていますので、勉強を始める前に熟読して、勉強中にも何度か振り返るようにしましょう。
□試験に対するモチベーションを上げる
あなたが行政書士試験を受験する理由は何でしょうか。
「司法試験を受けるステップとしてまず行政書士試験に受かる」
「履歴書の資格欄が空白なので埋めたい」
それぞれ様々な理由がありますが、この受験の動機はモチベーションの維持につながります。何のために勉強しているのかを忘れないように常に意識しておきましょう。
参考として以下は行政書士の漫画をまとめた記事です。行政書士の仕事も意外と面白いんですよ。興味があればぜひ見てください。
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□勉強のモチベーションが下がった時にすべきことを用意しておく
勉強をしているとほぼ高確率でモチベーションが下がります。受験勉強をした人は経験したことがあると思います。
1日や2日でモチベーションが戻ればいいんですが、最悪そのままフェードアウトしてしまうことがあります。
そんな時のためにあらかじめモチベーションが下がった時の対処法を考えておきましょう。
モチベーション対策例
・趣味で息抜きをする
・行政書士試験に合格したメリットをできるだけ書き出す
・行政書士の漫画やドラマを見る
趣味で息抜きをするのはおすすめです。映画やスポーツなど気分の晴れる方法をいくつかストックしておきましょう。
自分なり対策法をモチベーションの下がる前に考えておくと、モチベーションが下がった時に安心して対応できます。
行政書士試験の勉強の順番まとめ
記事のポイントをまとめます。
・勉強順番は①一般知識②憲法③行政法④民法⑤基礎法学⑥会社法・商法
・勉強順番を決めておくと余計な努力をせずに済む
・勉強の前に行政書士試験について徹底的に調べる
・モチベーションを保つことが重要
行政書士は難関資格です。誰でも簡単に合格できるわけではありません。合格の可能性を少しでも上げるためには事前の下調べをして、こつこつと勉強することが必要です。
合格の自分をイメージしながら辛い時に耐えて、がんばりましょう。
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余談です
余談ですが勉強の順番に悩みたくなければ、通信講座や予備校の指示に従うのも手です。やや受動的な気もしますが、合格に最適化されたカリキュラムをこなすことは独学で勉強するより効率的です。
「講座は何十万円もするから経済的に厳しい・・・」
と悩んでいる人は多いですが、それは大きな誤解です。実際は行政書士の通信講座はリーズナブルな価格設定です。(大手の対面予備校は除く)
【スタディング行政書士講座はこちら(無料講義あり)】
【資格スクエア 行政書士講座】
気になる人は以下の記事も参考にして下さい。
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