最近読んだ本「時間の使い方」を科学する 著一川誠 が面白かったのでshareします。
心理学者が書いた心理現象をもとに日々の生活を見つめ直すことができます。無意識に行っていたことが簡単に説明されていますのでとても興味深いです。
面白かった箇所を引用します。
時間的に追い込まれるほど他のことが楽しくなる?
大事な作業をしないで、他の作業に没頭してしまう行動のことを「逃避行動」と呼びます。たいていの場合、そういう作業は、些末で、いつでもできることで、普段ならやれと言われてもしないようなことがらです。引用:p74
逃避行動は多くの人が経験しているのに気付いているでしょう。わたしも勉強をするときに部屋の掃除をしたくなります。
これらの逃避行動は人間であればだれでもあることでしょうがないです。
重要なことは逃避行動をしていることを意識すること。意識することで怠惰な習慣を脱するきっかけをつくることができます。
パーキンソンの法則―作業を「早めに」仕上げることは難しい
心理学以外の分野の研究によっても、与えられる時間が長いことによって、かえって作業の進め方に非効率が生じることが指摘されています。引用:p78
残された時間が長ければ長いほど危機感がなく、思うように作業が進められなかったことも多くの人が経験しているはずです。
試験が1年後のケースと、試験まであと3か月しかないケースでは後者のほうが勉強を積極的かつ効率的に行おうとするのは言うまでもありません。
この特性を生かして自分自身で時間の制約をつけることで作業効率を上げることができます。具体的な目標を立てて期限内にやるべきことをリストアップする。
漫然とぼーっとしているだけでは人間の怠惰な特性には逆らえません。
ミヒャエル・エンデの「時間どろぼう」
特定の作業をしていて、気が付くと、自分で感じているよりも長い時間が過ぎていることがあります。
この「時間どろぼう」の考え方は面白いです。簡単に言うと、自分で認識していないできごとの積み重ねが結果として長い時間を消費してしまうことです。
例えば、仕事なら1日10時間でもしていられるけど、勉強は1日8時間すらきついよと思う人もいます。
仕事の10時間と勉強の8時間は質的に全く異なります。仕事中は常に頭を働かせ集中しているわけではありません。インターネットで検索している際の通信中の待ち時間。この時間は数秒ですが、特に頭を働かせていることはありません。これらの時間が多くなればとても長い時間になります。
この積み重なった時間がまさに「時間どろぼう」です。
一方、勉強のみに集中している時は時間どろぼうにあうことは少ないです。少ないがゆえに、とても疲れます。
長く働いても勉強ほど苦じゃないよ、わたしは勉強より、仕事に向いているんだと思うかもしれません。
それは単に仕事の時間を時間どろぼうに奪われているだけです。実際に頭を使って働いている時間はとても少ないはずです。